※2018年12月25日追記
バーバリーというブランドを失った三陽商会が赤字で経営危機に直面しています。
2018年2月5日には三陽商会が青山の自社ビルを売却というニュースがあったあたりから、現在にいたるまでの情報を整理してみました。
(2018年2月5日追記)
三陽商会の赤字額
2016年
2016年9月末時点で83億円の赤字。
↓
2017年2月14日のバレンタインに
三陽商会が衝撃的な決算を発表。
2016年度はトータル113億の赤字。
三陽商会自身の当初の見通しは
「2016年は68億の赤字」という予想でしたが
実際はその2倍近い赤字額に。
2017年
2017年1月~9月の実績では
29億円の赤字。
2017年度通期では(1月~12月)ちょっと持ち直して25億の赤字に落ち着きそう、という見通しです。
依然として赤字ではあるものの、店舗や従業員などの固定費を減らしたおかげか赤字額はけっこう少なくなりました。
2018年
2018年12月25日、営業利益がが16億円の赤字と発表
依然赤字ですが赤字額は徐々に減ってきています。が、大量にリストラをして人が少なくなってます。
働く人が少なくなれば売上高の伸びしろも少なくなると考えるのが普通。かつ業績回復の起爆剤となるものも特に無い・・・ので、現状では依然見通しは厳し目ですね。
すぐ倒産するってことは無いでしょうが待遇が良くなる見通しも今の所ないでしょう。(買収される可能性はある)
三陽商会のお金の状況
※以下、2016年次点での記事です
三陽商会の決算短信を見てみると、2016年(平成28年)末時点で現金の蓄えが184億円あります。
その後113億円の赤字を出したものの、保有してる有価証券などの売却などにより2017年9月報告時点で現金は190億円あります。ちょっと増えてんじゃねーかw
借金(長期借入金)は70億あります。
そのほかにもいろいろ支払うべき金額があり、超大雑把に計算して借金含め100億とします。
これを差し引いてみると
「現金190億-支払うべきお金100億=90億」。
で、現在会社を1年経営すると30億の赤字という見通しですから、これだけで考えてみてもあと3年は少なくとも倒産しないという印象です。
たぶん3月くらいには2017年度トータルの決算が出るのでそれを見ればもうちょい正確な見通しが立ちます。(そのうち追記予定)
実際のところは、このまま業績不振がつづいたとしても倒産ではなくどこかに買収って形になるんじゃないでしょうか。イトキンみたく。
建てたばかりの自社ビル、資金難ですぐ売るとかにならなきゃいいんですけどね。
三陽商会が買収された場合、
買収した企業がアネックスビルに
我が物顔で引越ししてくるとかはありえるかもしれません。
※2018年2月5日追記
三陽商会、自社ビルをひとつ売却するとのニュースがありました。
ヤフーニュース:三陽商会が東京・青山の自社ビルを売却
2/5(月) 18:31配信
※新しく立てた新宿の自社ビルとは違うビルです。
新しく1つビルを建てたから古いの1つ売った、ともとれますし、経営難でとりあえず運転資金を確保するための売却ともとれます。
三陽商会社員のおかれている情況
中の人にとっては
倒産は最悪のシナリオで(失職するので)
倒産せず買収されればマシな方ですけど
普通に考えて買収されたら
従業員のかなりの割合がリストラされます。
(それが買収の条件になるはず)
で、リストラを免れたとしても
給与カットなどの待遇悪化は避けらないんじゃないでしょうか。
中で働いている方も
なかなか厳しい情況におかれていると思います。
「すぐに会社の収益を改善させる」
って言ったら
従業員を減らすか?
給与を下げるか?
のふたつにひとつ(あるいはその両方)だからです。
買収されず、自力でやっていけそう
という目処がたったとしても
ユニクロのヒートテック並の
ウルトラメガヒットでもでないかぎり
じわじわ業績回復していくしかない。
だからから大幅な待遇アップも
まず考えられないかと思います。
中の人はコレを機に
転職を考えてみるのもいい機会かもしれません
ファッション・アパレル業界の転職ならCREDNCE(クリーデンス)
↑
いまどきはこういうアパレル専用の転職サイトもあります。
会社員のメリットのひとつは
会社と運命を共にしなくていい身軽さです。
(経営者はそうはいかないけど、それとひきかえに業績がいいときの報酬は青天井)
参考情報等
こんな本ありました
↓
アパレル業界凋落の現状について書かれた本。
本の中で三陽商会が名指しで登場してます
その他に登場する企業名としてオンワード/ワールド/TSI/三陽商会/ファーストリテイリング(ユニクロ)/GAP/H&M/三越伊勢丹/大丸松坂屋/高島屋/そごう・西武 など
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